昨夕は、
石川県七尾美術館アートホールにて、私が代表世話人をつとめる
能登地域医療研究会の
第7回 学術講演会
でした。最初に、七尾市医師会・
三林 裕会長のご挨拶の後(写真左)、安田医院・
安田 紀久雄院長の座長で、講師に、昨年の
社会保障国民会議でともに委員としてご一緒した論客、
慶應義塾大学商学部・権丈 善一教授をはるばるお迎えして、
日本という国を政治から守るために―医療政策を題材として語る
でした。
政権交代のこの時に、たっぷりと1時間30分にわたって熱のこもった講演でした。イギリスの哲学者・
Jeremy Benthamの正しい行為や政策とは「
最大多数の最大幸福」(the greatest happiness for the greatest number)をもたらすものであるとした考え方から、
John Stuart Millがいう「
多数者の専制」(the tyranny of the majority)を引き合いに出し、
理解している人が少ない政策評価の難易度が高い分野や専門性が高い分野を「知らない人」が選択した時の危険性を説きます。
また、
所得再分配の考え方としての
所得(貢献原則)と社会保障給付(必要原則)の区別をわかり易く解説し、また年金問題の現状、所得と医療サービス支出、政府債務の国際比較などから、いい悪いといった感情論を払拭し、現実を見た財政政策、とくに
社会保障国民会議で見積書としてして示した消費税の値上げの必要性などを示していただきました。
参照:
http://kenjoh.com/ 「勉強会・講演出席者予習・復習の頁」
本当のことを知らない、知らされていない我々に日本の将来を考えさせてくれた貴重な時間でした。