今日は、
厚生労働省で
第7回臨床研修制度の評価に関するワーキンググループ
に委員出席です。今回はまず、厚生労働省が今年の2~3月に行った
アンケート調査の報告が外部委員と事務局からなされます。
平成22年度に医師臨床研修制度のモデルチェンジが行われてから初めて今年修了生が出ます。特に22年度改訂の特徴は、従来型の必須科目である継続プログラムに加え、弾力化プログラムとして必須科目を減らして専門医志向に応えたプログラムが導入されたことです。今回は、
臨床研修のステークホルダーである研修医、病院、指導医に加えて患者の評価や満足度も調査されています。
概ね、いずれも満足度が高いものの、弾力化プログラム終了研修医で小児科領域、また産科領域での習得不足が認められます。さらに、臨床研修病院で終了研修医では骨折・脱臼・捻挫の鑑別や救急患者の緊急度把握などが、大学病院での研修医に比べて「できる」が多い半面、大学病院研修医は統計学的解析や眼底所見の取り方などで「できる」が多い結果などが報告されます。
これらも踏まえながら、
これからの臨床研修のあり方についてフリーディスカッションがなされます。私は、
基本理念に「プライマリーケアの基本的診断能力を身につける」が入っている以上は、研修医の満足度も考慮しながらも、国として「医師のあるべき姿」を求めるプログラム構成に筋を通すべきことを主張しました。また、評価する指導医やプログラム責任者の資格や大学院進学との関係なども議論の俎上に挙げました。他の委員からは、評価について諸外国との比較、女性医師の出産等に伴う中断・再会と補助金支給時期の不一致などの指摘などもなされました。
午後、早々に
能登空港に帰ります。午後の早い時間ですが、確実に空や大気、そして山々の色は変わり、日の傾く時間も早まっているようです。